こんにちは。当ブログを閲覧いただき誠にありがとうございます。今回は前回予告の通り、熱処理時の歪み・割れについて記載していきます。
例として円筒形の製品(ここでは中抜け製品、いわゆるパイプ形状品についてとなります。)パイプ形状品の焼入れ時の注意点としまして、焼入れ後に楕円形状に歪みが出る可能性がございます。
SK系及びダイス鋼系等鋼材の種類を問わず、歪みは発生いたします。一度発生してしまうと歪みを修正することは非常に困難になります。その為、ご依頼の際には内、外径に研磨代を十分に確保していただく必要があります。あくまで一般的にですが、0.4㎜程度の研磨代をとっていただく必要がございますが、肉厚・形状により異なります。
1つの対策として、研磨代をつける以外に処理後にワイヤーカットをする方法もございます。ただし、この場合ワイヤーカットに対する熱耐性を製品に付与する必要が出てくるため、その場合硬度が低下いたします。
熱処理時の対策方法として、製品の中にダミーの治具を入れて焼入れを行うことも可能です。ただし、この場合はSK系の製品については適用不可となります。理由としましては、油による冷却の際に油が製品とダミーの間に入らず冷却不良を起こし、硬度・金属組織が品質規格に満たないといった可能性がございます。
以上の点から、適用できる対策が限られますのでご依頼の前にご相談いただければ幸甚に存じます。また高周波焼入れ、ソルト焼入れの対応も可能ですのでお気軽にご相談下さい。
ウクライナ問題で世界中が慌ただしい状態になり悲しい現実が連日報道されております。戦争が肯定される事は決してありません。一日で早く終戦することを願うばかりです。早く笑顔の溢れる日が来る事を期待しています。次回は明るい話題で投稿出来る事を願っています。
株式会社メタルヒート(真空熱処理)
愛知県安城市/石川県志賀町
HP:http://www.metalheat.co.jp / TEL:0566-98-2501
こんにちは。
まず、前回のブログ内容について補足をさせていただきたいと思います。焼入れのイメージとして輪ゴムを両手で持った状態が焼入れ前の状態でそこから少し引っ張った状態が焼入れ後の状態になります。
伸びた側をXとすると引っ張られた側がYになります、Xが伸びた分Yが細くなるはずです。
寸法が長くなればそれだけ変寸も大きくなります。ボルト穴やピン穴を作る際は変寸を考慮に入れないと組み付け時にピッチがずれてしまいボルトやピンが入らない場合が有ります。また歪みによる位置ズレが発生する場合がございます。ご依頼の際は、お気軽にご相談頂けますよう宜しくお願い致します。
次回は、熱処理時の歪み・割れについての記事を書きたいと思います。
☆オリンピックも終わり日本勢は最多数のメダルラッシュで閉幕しました。このあとのパラリンピックの方にも期待したい所です。
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こんにちは。
今回は焼入れでの困り事に付いて書いてみたいと思います。
焼入れのご依頼をされ、製品が戻ってきたら寸法が変わっていた、なんて事はございませんでしょうか?
これは焼入れ時における組織変化時の変寸によるもので、寸法に対し0.05%の変寸が発生しています。
例えば100㎜角のダイス鋼は、焼入れ後大凡0.05㎜の変寸が発生します。この事から、仕上がった製品を焼入れしてしまうと変寸により使用不可能になってしまいます。
ご依頼の際にはお気軽にご相談頂きます様よろしくお願いいたします。
さて、本日より北京オリンピックが開幕しました。先駆けてアイスホッケーでの初勝利がありました。今後が楽しみですね。観戦には行けませんが、自宅からの応援で楽しみましょう。
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