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大物・長尺品の対応について

いつもご覧いただきましてありがとうございます。

まずは、このたびの能登半島地震により、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
当社では1300mm×1300mm×1650mm(最大処理量1500㎏/グロス)の
大型真空熱処理炉を保有しております。
φ100×1500mmの大物長尺製品の焼入れ処理の実績がございます。
このような熱処理に関しまして、お気軽にご相談ください。

よろしくお願いいたします。

  最強の磁石には最適な熱処理を!

   いつもご覧いただきありがとうございます。

   株式会社メタルヒートです。私共は昭和48年より真空熱処理を主体業務として広範囲に

   及ぶ鋼種並びに様々な部品の熱処理を行っており、自動車産業をはじめ、数々の大手企業様への

   実績を誇り、様々な産業分野の最先端の技術をサポートする熱処理事業所として、確固たる

   信頼と安心をお寄せ頂いております。

   株式会社メタルヒートではネオジムやサマリウムコバルトなどの希土類元素を含んだ

   希土類磁石の熱処理を承っております。

   希土類磁石は他の磁石に比べるとはるかに強力な磁気エネルギーを持ち、幅広い分野で

   使用されており、今後もハイテク製品になくてはならないものとなっております。

   焼結工程で成形された原料をお客様からお預かりし、結晶組織の適正化と保磁力を高める

   目的で熱処理を行っており、数多くの実績がございます。

   ネオジム磁石とサマコバ磁石の熱処理に関しまして、どんなことでもご相談ください。

   貴企業の発展に寄与できることと確信致します。宜しくお願い申し上げます。

焼入れでのお困り事 15

何時も閲覧有難う御座います。

今回は、基礎知識編としまして焼入れに付いて書かせて頂きます。

何故焼入れを行うのか?

工業生産においてなくてはならない工程の一つとして挙げられます。

鉄を使い機械や部品をの製作を行いますが、機械に使用されている部品の多くは焼入れを行った製品を使用し製品の製造、運搬などに使用されています。

鉄そのままでは使用できない為焼入れを行い強度を持たせて使用する事が、一般的に行われています。

代表的に挙げられるのは、日本刀の製作工程での焼入れです。

ニュースなどで一度は見た事が有るかと思われますが、刀鍛冶と呼ばれる方が石炭を高温になるまで燃やし、その中に地金と呼ばれる金属を入れ加熱し叩いて伸ばしながら形を作り水に入れて冷やし再度加熱を繰り返し、日本刀を作成していきます。

鉄を加熱する事により、鉄の中で組織変化が起き水などで急冷する事で炭化組織という硬い組織が出来ます。

これにより鉄は硬度な製品へとなり皆さんの生活に必要な製品になって行きます。

皆さんが毎日使用している食器の中にも熱処理された製品が有ります。

スプーン、フォーク、ナイフなどの金属製品です。ちなみに野球のフォークボールの語源は金属食器のフォークから来ている事はご存じでしょうか?

日々の生活になくてはならない製品の多くは熱処理が関係しています。

皆さんも身の回りに有る物を良く観察してみて下さい、結構面白いですよ!!

さて冬の終わりも近くなり、春の訪れの便りも聞かれるようになりました。

ニュースでは渡り鳥の第一便が北極海に向けて旅立ったとの記事が有りました。

大陸からは来て欲しく無い物の飛来の確認されました。

今年の花粉は例年の3倍!

スギ花粉が現在ピークになっています、4月からは桧も始まります、対策はお早めに行って下さい。

それでは、来月も閲覧お待ちしております。

熱処理でのお困り事 14

何時も閲覧有難う御座います。

今回は特別編第4回としまして、メッキに付いて書きたいと思います。

メッキと聞いてイメージされるのが銀色に輝く車のエンブレムを想像されると思います。

めっきの種類としてどの様な種類が有るのか?ここで上げていきたいと思います。

尚メッキの種類は多く有り代表的な物を上げさせて頂きます。

まずクロムメッキ及び硬質クロムメッキに付いて書きます。

処理方法として溶解したクロムの中に製品を投入し、クロムの膜を付けて光沢を持たせた状態の処理

クロムの膜でコーティングしする事で耐摩耗、耐熱性、耐腐食性を付与する事で過酷な使用状況でも劣化しません。

次に無電解ニッケルメッキとは?

無電解めっきとは、電気を使用せず素材をめっき液に浸漬することで素材の種類、形状関係なく均一性がある金属皮膜が得られます。

そのため、不導体素材(プラスチックやセラミック等)の物にもめっきが可能です。

現在では、自動車部品等の軽量化や耐摩耗性を必要とするブレーキ部品等、精密性を必要とするプリント基板や電子部品の回路形成など無電解めっきを使用している製品は非常に多く、現代社会を支える重要な技術です。

無電解ニッケルメッキのメリット

①通電を行うことなく素材をめっき液に浸漬するだけで、金属素材の種類、様々な形状に関係なく均一性のあるめっき皮膜が可能。

②プラスチックやセラミック等の不導体にもめっきが可能。

③めっき皮膜の特性が浴種およびめっき条件の選択や組成で様々に選択可能

無電解ニッケルメッキのデメリット

①析出速度を上げるためには浴の高温維持が必要。(50℃~95℃)

②表現できる色の種類が少ない。

③皮膜が薄いと耐食性が劣る。 

金メッキとは?

金メッキは、装飾品を綺麗に見せるためだけのものではありません。強度を増すと共に、サビに強くし、さらに組成を変えることで、光沢の具合や色味さえもコントロールすることができます。

また近年では、金メッキの優れた導電性や耐食性、そして金合金メッキの高い強度から、電子部品などに欠かせないものとなっています。

代表的な物としてリードフレームが有ります。

半導体の回路基板に使われるリードフレーム(基板上の半導体部品や外部配線との接続に使用する部品)にも金メッキはよく用いられます。以下の2つの写真に見られるように、微細なメッキ加工を必要とするため、無電解金メッキが用いられます。

黒染めとは?

黒染めは、「四三酸化鉄皮膜」や「フェルマイト処理」などとも呼ばれますが、その名のとおり、鉄鋼材料の表面を黒色にする表面処理方法です。しかし、本当に「黒く染める」わけではありません。化学反応を利用して表面に黒色の膜をつくるのです。黒染め処理には、防錆能力を付与できる、安価に処理できる、寸法が変化しない、剝がれづらい、といったさまざまなメリットがあります。

黒染めのメリット

防錆能力が向上

部品表面の四三酸化鉄皮膜(黒錆)は、強固で安定した状態です。この膜があることで、鉄表面における赤錆(鉄をボロボロに腐食させる錆)の発生をある程度抑制できます。また、四三酸化鉄皮膜は多孔質であり、細かい穴や凹凸が多数存在している点が特徴です。後処理としてこれらの穴に防錆油を含浸させれば、水分の浸入を防ぐことができ、防錆能力をさらに向上できます。亜鉛メッキやニッケルメッキほどの防錆性を与えることはできませんが、美観を与えつつある程度の防錆性を与えたい場合には黒染め処理がおすすめです。
また、防錆油で後処理を行うと油分が皮膜表面に保持されるため、工具や機械部品などの摺動性を高めることもできます。

剥がれづらくなる

部品の表面に別の材料層を付着させる表面処理法です。そのため、付着させた層が剝がれてしまう可能性があります。一方、黒染め処理は、化学反応を起こして部品の表面だけを別の物質(四三酸化鉄皮膜)に変える処理方法であり、かんたんには剝がれません。比較的長持ちする表面処理です。

寸法精度がほとんど変わらない

黒染め処理では、皮膜の形成速度がそれほど速くないため、最終的な皮膜の厚さはわずか1~2μm程度です。さらに、皮膜は部材表面から内部に向かって形成されます。また、処理温度は150℃以下と比較的低温であるため、部品が熱で変形する心配もありません。以上より、黒染め処理の前後では部品の寸法がほとんど変わりません。このメリットを活かして、黒染め処理は高い精度が求められる部品によく用いられています。

安価である

黒染め処理は処理液の原価が安く、電極や治具も不要なため、メッキやコーティングといった他の表面処理よりも安価です。大量の部品を網かごに入れて一度に処理すれば、処理単価をさらに安くできます。大きさや形状が異なる部品であっても一度に処理できるため、コストを抑えつつさまざまな部品を処理したい場合には、黒染め処理がおすすめです。

黒染めのデメリットとして

黒染め処理に不向きな材質が有る

黒染め処理は、鉄系材料に適した表面処理方法です。しかし、鋳物や焼き入れした部品、ワイヤーカットした部品などは、完全な黒色ではなく赤みがかった黒色になる場合があります。また、クロムやニッケルなどを多く含む合金鋼は、黒ではなくグレーに仕上がる点にも注意が必要で、ステンレスなどの酸化被膜を持つ材質も不向きです。

油が切れると錆が進行する

四三酸化鉄皮膜自体は防錆効果が低いため、先ほど述べたように、一般には被膜表面を防錆油で処理します。しかし、この油が切れると、四三酸化鉄皮膜内部の細かい穴に外部の水分や空気が侵入し、赤錆が進行してしまいます。黒染め処理の防錆力には限界があります。

寒い冬

如何お過ごしでしょうか?こんな日は暖かい物でも食べて乗り越えて行きたいものです。

私的には、寝る前の生姜湯、体が温まり夜中に起きる事も無くなりました。

皆様も防寒対策を万全にして、来る春に向けお過ごし下さい。

焼入れでのお困り事 13

何時も閲覧有難う御座います。

今回は特別編第3回としまして浸炭焼入れに付いて書きたいと思います。

浸炭焼入れとは何か?

鋼材の中には炭素が存在し、焼入れを行う事で炭素組織が炭化組織に変化し硬度が入ります。

したがって、鋼材の中に有る炭素量が少ない鋼材に硬度を持たせる為には炭素を入れる事が重要になります。

これに付きましては前回の高周波焼入れ、ソルト焼入れでも同様の事案では有りますが、浸炭材と呼ばれる

鋼材に付きましては最初から炭素の含有量が少なく、炭素を表面上に浸透(8ミクロン程度)させて焼入れ

を行う処理方法です。ので表面上は硬くなり中は柔らかい状態になります。主にSCM420等の三桁番号の

真ん中の数字が3以下の鋼材が浸炭材と言われます。S25Cも同様です。

浸炭焼入れのメリットとしまして

表面上の硬化処理の為、表面は硬く中は柔らかい為機械の稼働シャフトなどの靭性が必要な製品にはもってこい

の処理と言えます、また防炭が出来る為浸炭処理後に加工が有る場合にも有効です。

ではどの様に処理が行われるのかと言いますと、まず製品を加熱し熱い所に炭素棒と呼ばれる物を投入し炉内の

炭素濃度を鋼材濃度より高くします、この状態で浸透圧により鋼材の中に炭素が入って行きます。

簡単に説明しますと魚の臭み消しの為に塩を表面に振り、中に有る余分な水分を出す処理が有りますがこれが

似ています、水を出した後に調理をすると中に味が入りますよねこれの事です。

デメリットとしましては

ネジ部などは先端部に炭素が入りすぎ加浸炭状態となり製品として脆い状態になり圧力が加わると割れや欠けが

発生してしまいます、先端部の鋭い物も同様の状態になる為防炭処置が必要になります。

また、含有量の多い物を処理すると同様の状態になります。逆に炭素が抜けてしまう脱炭状態も発生し兼ねますので

ご注意下さい。ご不明な場合は従業員にお声かけ下さい。

さて、早い物で今年も後少しとなりました。来年は兎年❝跳ねて景気も良くなる❝と言われますが、さてどうなりますか?物価と金利は上がり景気は下がるこれでは困ります。とはいえ来年は容赦なく来ます来年こそは良い年で有ります様に良い年越しをお過ごし下さい。

それではまた来年も宜しくお願い致します。

焼入れでのお困りごと 12

特別編 ソルト焼入れに付いて

いつも閲覧有難う御座います。

今回は、特別編第2回としまして、ソルト焼入れを書いて行きたいと思います。

ソルト焼入れとは何か?

簡単に説明させて頂きますと、塩を溶かした中に熱い鋼材(製品)を入れて焼入れを行う方法です。

ここでの塩とは塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化バリウムなどを混合した中性塩で

高熱で溶かした中に熱く加熱した製品を入れて焼入れを行う方法です。

ソルト焼入れのメリットは?

硬度が入りにくい鋼材であっても高硬度が得られます。

主にS45C、S50C、S55Cなどが挙げられます。油冷処理では余り硬度は入りません。

鋼材組織の安定化、寿命向上が見込まれます。

完全マルテンサイト組織により後工程で

ワイヤーカットや放電加工をしても変形や経年変化の抑制をします。

ソルト焼入れの利点は?

塩の特徴から製品に浮力を与えて製品を浮かび上がらせる事無く熱処理が可能で

割れや欠けの起こりやすい高い負荷を掛ける工具や歪やすい製品に使用されるます。

主にSCM材のエンドミルや低炭素鋼での硬度が必要かつ図面上でソルト焼入れ指示が在る製品。

なぜ硬度が入るのか?

答えは沸騰するか、しないかで決まります、油冷焼入れでは冷却時に沸騰し製品に気泡膜が発生し冷却阻害が起こる為、硬度ムラや硬度不足が発生します、ソルト焼入れは冷却時に沸騰しない為、冷却阻害が起こらないので硬度が入ります。

いよいよ今年も後1か月になりました、1年早い物です、残り1か月を有意義に過ごしたい物ですね

ここで一句

厳冬の朝 霜柱踏む 子供かな

如何でしょうか?健康には御気お付けて来年を迎えましょう。

焼入れでのお困り事 11

何時も閲覧有難う御座います。

新しく始まる外注業者とのコラボレーションが実現!!

詳細は確定次第アップさせて頂きます。ご期待下さい!!

今回は特別企画、第1弾としまして真空熱処理以外の焼入れに付いて何回かに分けて上げて行きたいと思います。

第1弾としましては、多くのご依頼が有ります、高周波焼入れに付いて書きたいと思います。

高周波焼入れとは何か、簡単にご説明させて頂きますと、主要熱源は電気コイルですこのコイルに電気を流しコイルを加熱し製品の表面を加熱し、水にて急冷却する事で製品に硬度を持たせる処理法です。

もっと簡単に説明すると巨大な電子レンジと思って下さい。

高周波焼入れでは主に表面層1MM位の部位に焼入れを行います。簡単な連想としてカツオの叩きを連想して

下さい。表面は焼きが入って入るが中は生これとほぼ同じ状況になります。

かなり深くまで焼きを入れる事も出来ます。低周波焼入れと言います。周波数を有る一定の所まで下げて処理を行う事で、深い場所まで焼入れを行えます。簡単な連想として低温調理で行うローストビーフの様な物です。

この様に周波数を変える事で様々なアレンジが出来ます。

御依頼の際には是非ご相談下さい。

秋の色も濃くなって来ました、この前ふと空を見た時に鰯雲を見ました。

秋だなと思うと共に、一句

鰯雲 今夜のおかず 鰯かな と思ってましたら、本当に鰯でした。

皆様も晩秋の夜に、鰯で一杯いかがですか?

焼入れでのお困り事 10

何時も閲覧頂き、誠に有難う御座います。

今回は、焼入れ基礎知識編と致しまして、どの様に焼入れが行われて行くかに付いて、簡単にご説明させて頂きます。

焼入れとは鋼材をある一定の温度まで加熱し、一定時間保持した後、急冷却する事により、内部組織の変化が起き、鋼材が固くなります、これを焼入れと呼びます。

例としまして、珈琲牛乳を使って説明させて頂きます。

まず、牛乳と珈琲を鍋に入れ加熱します、沸騰した時点で珈琲と牛乳が混ざり合い、珈琲牛乳が完成します。

出来た珈琲牛乳を急速冷却すると、珈琲牛乳キャンディーと珈琲牛乳ゼリーに変化します。

この変化を焼入れと言い割合としまして、8:2の割合になります。

尚、組織の大きさとしましてはキャンディー2:1ゼリーの大きさとなります。

この後の工程としまして、低温戻し、高温戻し、サブゼロなどが有ります。

基本、焼入れ+低温戻し、高温戻しはセットと考えて下さい。

理由としましては、焼入れのみで放置すると、焼き割れの原因になる為、予防措置として低温戻しか高温戻しを実施します。

サブゼロの場合は、焼入れ+サブゼロ+低温戻しか高温戻しになります。

秋も深まりつつも、まだ暑い日が御座いますが、御健康には充分に御気お付けて季節の移ろいをお楽しみ下さい。

またこの度は台風の被害に合われた方々にお見舞い申し上げます。

焼入れでのお困り事 8

何時も閲覧して頂き有難う御座います。

今回は、完全焼頓に付いて書かせて頂きます。

完全焼頓とは何か、前回でも書かせて頂きましたが焼頓には応力除去焼頓、球状化焼頓、完全焼頓と種類が有り

用途に応じて処理内容が変化します、完全焼頓は一度焼入れをした製品を元の組織に戻したい、若しくは

加工にて生じたストレスを完全に除去したい場合に使用します。

まず組織を元に戻すとはどの様な事か焼入れを行なった場合

組織の変化にて焼入れを行いいますが、焼入れ後に加工忘れが有り加工をしたい場合に使える処理として

応力除去焼頓、完全焼頓の2種類が有りますが、出来る事で有れば完全焼頓で組織を戻す事をお薦めします

応力除去焼頓でも加工の出来る状態までは戻せますが完全には組織が戻りきっていない為焼入れの際に

歪みが予想以上に出る場合が御座います。

加工により生じたストレスを完全に除去したい場合とは3D加工などで作成した金型などの場合は、焼入れ後に

歪取りを行う事が困難な場合が御座います。精密金型などの焼入れ前処理として使用する事が有ります。

応力除去焼頓ではダメなのか?そうではなく完全にストレスを抜く事で歪みの軽減(応力除去では完全には抜けきりません)させる事で製品の品質維持をさせる事になります。

長々と書いてしまいましたが、結論としては用途に応じて色々な組み合わせが出来るのが焼頓と言う事で有り

リカバリーの効く処理で有るといえます。

最近では新型のオミクロンウイルスが猛威をふるっています、9月からは国産ワクチンの接種も始まります

早く収束して欲しいと思います。

焼入れでのお困り事 7

真空焼鈍(球状化焼鈍編)

何時も閲覧頂きまして誠に有難う御座います。

今回は、真空焼鈍(球状化焼鈍)に付いて書かせて頂きます。

前回の真空焼鈍(応力除去焼鈍)と今回の球状化焼鈍との違いに付いて書かせて頂きます。

前回の応力除去焼鈍は加工後真空焼入れの場合に用いられる処理方法で加工において製品に掛かっているストレスを除去する事が目的とされております。

では今回の球状化焼鈍とはどの様な処理なのかと言うと、「加工前」つまり母材の段階で事前に処置しておく前処理の事です。

ギヤーなどの製作の段階で母材削り出し(レース加工)を行う際に切屑が出ますがよく切屑がバイトやチップ台に絡みつき異常摩耗を起こし、欠損、破損を起こした事は御座いませんでしょうか?

切屑の絡みつきの原因が事前処置不足が一員とされております、チップやバイトが異常摩耗を起こすと製品の品質 特に面粗度の急激な劣化や命数異常に依る破損、欠損(ここで上げさせて頂く命数異常とは異常劣化により規定命数未達状態の事です。)による交換回数の増加及びコストの増加の一員となっております。

この事から、「加工前」に行う事前処理として球状化焼鈍が用いられます。

コストの低減、環境保全の観点から見ても事前処理を行なっておく事がベストではないかと考えております。

一度ご検討頂くのも一項かと思います。

次回は、真空焼鈍第3回、完全焼鈍編を書きたいと思います。

さて、早いもので、あっと言う間に梅雨が開けてしまい、暑い夏がやって来ました。花火大会や七夕祭り3年越しの開催となりました。人出が多くなります、最近では新型ウイルスBA5型が流行りだし感染者数も倍増傾向に有ります、感染も嫌ですが一人一人が感染対策を行い、楽しい夏休みを御過ごし下さい。

7/8に安倍元総理大臣が演説中に狙撃されお亡くなりになりました、心からのご冥福を申し上げます。